秋晴れの空、気温21度。今日は沖縄・石垣市の商工会の皆さんに、熱海のまち歩きを体験していただきました。皆さんは、近年活況を呈している熱海市のシティプロモーション(地域再生、観光振興などの営業的活動)の実際を見学するためにお見えのようです。確かに昨今の熱海市は活況を呈しています。前年比で観光客増1割以上と聞きますし、インバウンド(訪日外国人旅行者)も増加傾向にあります。

 前日夕刻から熱海入りした石垣市商工会皆さんは熱海の海岸近い料理旅館で海の幸を堪能されたとのことです。

 今日はまず、午前10時から熱海市役所会議室で、まずは当会の活動についてプレゼンテーションを行いました。昨年度の活動実績などを説明した後、昼食をはさんで、実際に熱海の街を歩いてご案内しました。
●温泉の神さまとご対面
 大湯・間欠泉から湯前神社をご案内しました。世界3大間欠泉の1つといわれる大湯間欠泉ですが、この場所が熱海温泉の原点です。太古の昔からこの地に湧く熱い湯を温泉として利用するようになるのは奈良の時代のようです(伝承です)。
 この日は、間欠泉(いまは人工ですが)が唐突にものすごい勢いで吹き上がったので一同びっくり。初代英国公使ラザフォード・オールコックと愛犬トビーの話にも耳を傾けて下さいました。
 湯前神社は、この地で沸く温泉を感謝するとともに、温泉が絶えることのないように祈りを捧げます。祭神の少彦名命(すくなひこなのみこと)は温泉の守り神であり薬の神さまでもあります。大国主命を助け国造りをした神様です。その昔、温泉は湯治の場所。健康回復の場所だったんですね。

●芸妓見番
 タイミングよく稽古の様子を見学することができました。見番(芸妓が所属する置屋の組合のこと)では毎日のように芸妓さんが芸事(舞踊・長唄・小唄・常磐津・鳴物など)に精進しています。
 ちなみに、熱海にはいま150名余の芸者さんが活躍しています。芸者の数は全国で2千8百人と言われていますから、熱海だけで芸妓の1割弱がいることになりますね。
 先週末(10/3-4)に湯前神社で行われた「献湯祭」では、各温泉旅館の湯を汲みいれた瓶子を熱海芸妓が捧げ持ち、熱海駅から湯前神社まで練り歩くという催事が催されました。ちなみにこの行事は毎年2回(2月・10月)に行われます。

●熱海七湯
 大湯・間欠泉を筆頭に、熱海には観光スポット「熱海七湯」があり各所に設けられた看板には、その温泉の名前や効能が書かれています。熱海・銀座にある「目の湯」はヤケドにも眼病にも効くといわれます。このほか、市の中心部には「野中の湯」「小沢の湯」「風呂の湯・水の湯」「清左衛門の湯」「河原湯」があります。これをあわせて熱海七湯となりますね。
 なお、熱海温泉全体のスペックですが、湧出量は16トン/毎分、平均70度越え、平均掘削深度500mといったところです。

●豆相人車鉄道、軽便鉄道
 熱海の飛躍的発展を促した要因の1つが鉄道。鉄道が発達する以前、関東からの湯治客は、山カゴや人力車でアップダウンの多い山道をやってきました。これが人車鉄道の時代(明29-)になって大幅にスピードアップ。そして明治40年になって、(小粒ながら)蒸気機関で走る軽便鉄道が導入。熱海・小田原間の距離が2時間40分に縮まりました。

●おわりに
 10時から始まったまち歩きは、次の目的地に向かう皆様を、熱海駅までお送りして終了しましたが、商工会部会長さんの素敵な言葉が印象に残りました。「熱海温泉の神さま:湯前神社もいいし、温泉の女神様:芸妓見番もいいなぁ!」。
 ありがとうございました。(M・Y)

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▲石垣市商工会の皆さんとまち歩き。大湯・間欠泉まえで石垣市商工会の皆さんと

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▲温泉の神さま、湯前神社の守り神・少彦名命(すくなひこなのみこと)像は、境内入ってすぐ右手です

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▲芸妓見番では練習風景を見学しました

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▲芸妓見番では朝から厳しい稽古が続いています

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▲熱海銀座にある「目の湯」は熱海七湯の1つ。眼病に効くという言われています。その昔、昭和25年の熱海大火でこの辺りが焼けつくすまで、この場所には老舗旅館の「新かどや」がありました。その名前にちなんで、かつては新かどの湯とも言われていたそうです

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▲明治時代の後半から関東大震災が起こるまでの17年間、熱海・小田原間を結ぶ軽便鉄道モニュメントは、熱海駅広場にあります

ishigaki004▲おまけの1枚! 熱海の歴史を展示する起雲閣にご案内しましたが今日(水曜日)は休館日なので外観をご覧頂ながらその成り立ちや歴史、エピソードなどをご説明しました。★皆様、ご注意ください、水曜日はお休みの施設・お店などが多くあります

起雲閣