熱海といえば熱海梅園。熱海の代名詞の1つですね。梅園は、熱海市民憩いの場、そして各地から訪ねてくださる観光客の皆さんにとっても、訪れてみたい場所の上位ランキングには必ずランクインするのではないでしょうか。熱海梅園は、一年中、イベント満載でにぎやかなのですが、ふっと穏やかで、静謐なる時を味合わせてくれる時期があります。GW始まったこの時期、意外や意外、穏やかなたたずまいを見せているんです。1月~3月は梅まつり。6月初旬のホタル祭り、秋にはもみじ祭り。そうした時期にどっと繰り出す人また人!

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5月の熱海梅園入り口

 

 

 

 

 

 

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2014年熱海梅園梅まつりの入場券(市内宿泊施設利用者さん専用)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 上の写真(市内宿泊施設利用者さん専用の梅園入場チケット)をご覧ください。3種類の梅の花が印刷されています。チケットに印刷されるくらいですから、梅園を代表する梅たちですね。これらの梅はいま、どうなっているのでしょうね。ちょっと偵察してきました。
 梅園入り口左手の八重寒紅(やえかんこう)。早咲きの鮮やかな紅梅です。その昔、熱海梅園が皇室所有であったことから、天皇陛下の誕生日をお祝いし、梅園の紅白(紅梅は八重寒紅、白梅は冬至梅)の梅を毎年お届けしています。これを”献上梅”といいます。昨年は梅園入り口左手に咲く八重寒紅を献上しましましたが、初夏の献上梅はこのとおり。のびやかに育っています。八重寒紅は紅梅ですが、紅梅は葉の一部も赤くなるんですね。木々の上端が赤く色づいています。

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梅園入り口左手の八重寒紅(やえかんこう)。昨年12月の天皇誕生日には、この梅が献上されました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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梅園の木々には、こうした草花の名を明示したタグが掛かっています。

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八重寒紅の葉。少しばかりの虫食い穴がありますが自然が一杯の証拠。

 

 

 

 

 

 

 

 

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涼やかに伸びた、思いのまま(おもいのまま)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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木々には1本ごとにネームプレートがついています

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ”思いのまま”は、1本の枝から、紅梅、白梅、淡紅梅、そして1つの花に紅白の花びらがつくという珍品梅! 「思いのままに咲きました」ということですね。梅園には合計で473本の梅の木が植えられていますが、この”思いのまま”は5本しか植えられてないようです。(私は3本しか見つけていない!)。そしてこの梅の木、遅咲きで3月にようやく咲き出します。 写真は、梅園入り口から右手のスロープを上がってきて100mほど行った右側にありますが、すらりとスマートに枝を伸ばしています。この時季の緑豊かな樹からは、咲き分けて花が咲くとは想像外。ちょっと不思議な木ですね。

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見驚梅(けんきょうばい)

  あまりの美しさに、見てびっくり驚く、ということで名づけられた”見驚梅”。大輪のピンクの花弁が見事です。この花は梅園の奥、澤田政廣記美術館の庭園にあります。昭和59年刊行の「日本一早咲きの梅 熱海梅園」(熱海温泉旅館組合発行)には、”最近植えられたばかりの若木”という記述がありまして、そうなるとこの木が梅園に植えられたのは30年以上前のこと。澤田政廣記念美術館の開設は昭和62年11月3日。見驚梅は、記念館の先輩ということになりますね。

 この日も、すっくと、青空に向かって大きく枝葉を伸ばしている姿が健気で印象的でした。大輪のピンクの花からたおやかなる女性をイメージしますが、それにしても頼もしいお姿!
 さてここで問題です。梅の木には”実梅”と”花梅”があります。それぞれ、文字に書いたとおりで、実梅は梅の実の収穫重視。粒が大きく立派な梅の実が収穫できます。花梅は愛でるもの、観賞用のもの。その実は小ぶりで実の数も少ないようです。
 では、稔った梅の実はいったいどこに行くのやら? 正解は、市役所職員さんが、稔った梅の木の周りにブルーシートを広げ、木を揺するなどして実を拾い、選別した後に出荷するのだそうです。熱海梅園は市営の施設でした。市の小学生たちも梅の実とりに協力するといいます。

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この時季、ほのかに色づき始めた梅の実。実梅の長束(なづか)

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花梅の実はやや小ぶり